2016年7月15日、第15回エミー・ネータープログラム会合がドイツ研究振興協会(DFG:Deutsche Forschungsgemeinschaft)によって開催され、若手研究者の常勤研究職へのキャリア展望やエクセレンス戦略等について議論が交わされた。
エミー・ネータープログラムは、5年間独立した若手研究グループを率いた優れたポスドク研究者に対して、常勤の教授に就くのに必要な資格取得等を支援するものである。このプログラムで支援された研究者のうち、非常に多い人数が比較的短期間のうちに無期雇用の教授職に就いていることが、最近のDFGの調査によって明らかになっている。
会合では改正された学問有期労働契約法について議論された。この法律は以前より明らかに柔軟性と展望に欠けると被助成者たちは見ている。彼らはまた、1,000人のテニュアトラック教授の採用を盛り込んだ若手研究者協定についても懐疑的である。DFGのシュトローシュナイダー会長は、「テニュアトラック教授制度はテニュアトラックへの採用、他の同種のプログラムは無期雇用のポストへの採用へつながることを考えると、双方のプログラムの間には同等の機会がなくてはならない。そうしてはじめて若手研究者協定は成果を生み出しうるのである」と述べている。
また、イギリスのEU離脱に関する国民投票と、それがもたらす欧州の研究システムへの影響についても議論された。
DFG:DFG funded Junior Researchers Sceptical of Recent Political Decisions