【ニュース・ドイツ】アビトゥーア試験の比較統一化を検討

大学入学資格であるアビトゥーア試験の成績の統一的な比較を検討するための協議が、ベルリンで開催されている。アビトゥーア試験の成績に関しては、各州によって相違があることが明らかになっており、2013年の結果によると、テューリンゲン州の全アビトゥーア受験者の約38%が1.0から1.9の成績を獲得しているのに対し、ニーダーザクセン州では16%弱となっており、テューリンゲン州の比率の半分以下である(※)。
文部大臣会議(KMK)は、その解決策として、アビトゥーア試験問題を一か所に集め、教育制度の質向上のための機関が査定し、改訂された試験問題を諸州が使用できるようプールすることとした。これにより、アビトゥーア試験が比較可能になるとしている。
しかし、アビトゥーア試験に関しては、多くの州で起こっている成績1.0のインフレともいうべき別の問題があり、例えばニーダーザクセン州でアビトゥーア試験を1.0で合格した生徒の数は、過去7年間でほぼ倍増している。州統一のアビトゥーア試験が導入された後、大半の州で優秀な成績を取る生徒が増えたことが明らかになった。
KMKが提案している解決策は、結局のところ、全州統一のアビトゥーアにほかならず、問題の解決には程遠いとの批判もある。

(※)ドイツの成績評価は、数字が小さいほど優秀であることを示す。

URL1: http://www.welt.de/politik/deutschland/article142334085/Wird-das-Abitur-bald-noch-einfacher.html

地域 中東欧・ロシア
ドイツ
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