【ニュース・タンザニア】科学技術が道路交通の質を高める

タンザニア政府は、道路交通の質と生産性を高めるために科学技術を活用しはじめている。その試みの第一歩として、高速道路を運行する旅客用バスをコンピュータ上で管理するシステムが導入された。このシステムの目的は、バスの運行の管理と調整をより良いものにすることで、乗客に信頼できるサービスを提供することにある。また、このシステムを利用することによって、バスの管理体制を維持し、運行路とスケジュールを調整し、データを収集するために必要な情報や、乗客に関するリアルタイムの情報を得ることができる。

 

水陸交通規制庁(Surface and Marine Transport Regulatory Authority:SUMATRA)長官のギリアード・ンゲウェ(Gilliard Ngewe)氏とタンザニア・バス事業者協会(Tanzania Bus Owners Association:TABOA)代表のエネア・ムルトゥ(Enea Mrutu)氏は、道路交通の質と生産性を向上させる上で科学技術の活用は不可欠であると、ともに指摘している。ンゲウェ氏によると、プロジェクトが開始された2016年以降、200台の高速バスに管理システムが導入されており、今後はこの装置を、高地地方を運行する1,500台以上のバスに取り付けることが目標とされている。同プロジェクトは次のフェーズにおいて、短・中距離で運行するバスにもこの装置を取り付けることを予定している。ンゲウェ氏が指摘しているように、このシステムを利用することでリアルタイムの情報を管理するだけでなく、人命と積荷の損失を回避することが可能となる。

 

この管理システムを導入する上でもっとも大きな課題は、バス運転手に従来の考え方を改めてもらう必要があるという点にある。というのも、一部の運転手はこのシステムを否定的に捉えているからである。このシステムを導入することによって、「タンザニアでは、死亡、傷害、資産損失の原因として70%を占めるほど交通事故が頻繁に発生し、マンパワーが失われている」というイメージを刷新することができるだろう。

 

2017年5月2日

 

DAILY NEWS:Technology use vital for enhancing quality of road transport

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