【ニュース・タイ】2018年開始の大学入試に関する新制度を承認

「二段階制となる新“house-clearing”制度により、生徒らが大学入試受験のために一受験地から別の受験地に移動しなければならないという現在の問題が解決されるだろう。」と教育省事務次官のKamjorn Tatiyakavee氏が昨日述べた。

 

高等教育局とタイ大学長会議(CUPT)による先日の会合では、2018年度にはマタヨン(日本の中学校・高校の中等教育に相当)6年生の生徒らは3月中旬に入試を一度だけ受けることで合意した。

 

これによって、一般適正試験(GAT)と専門適正試験(PAT)の受験前に、生徒らには「二段階house-clearing」制度による点数が与えられる。

 

Kamjorn氏は「約400,000人の生徒が現在、大学の“house-clearing”試験によって採用されている一方で、100,000人以上の生徒が“admission”共通試験制度によって採用されている。」と述べた。

 

また、「今回の新制度によって、タイ国立教育試験サービス機構(National Institute Educational Testing Service)がタイ国内で一斉に試験を実施することが可能となる。」とも述べている。この制度は、かつて廃止されadmission制度に置き換わった旧共通入学試験に近い。

 

新制度下では、学生は志望大学4校への願書提出前に自分の得点がわかる。大学側は一次「house-clearing」で有資格候補者を選抜する。

 

一次試験で合格しなかった生徒が二次「house-clearing」で入学できるよう、その生徒らに対し大学の受入可能定員が公開される。

 

「この新制度の申請とスコア提出はオンラインででき、国内各地に試験会場がある。学生は各科目の受験料と「house-clearing」の受験料を支払うだけでよい。」と同氏は述べた。

 

CUPTのSuchatchawee Suwannasawat副議長は、「Pong-In Rakariyathamをトップとする入試フォーラムのワーキングチームは、提案された変更事項に関する報告を来月審議する。」

 

そして、「全関係者に対し各自の意見、情報を求めるべきで、CUPTは入試9科目に加えGATとPATの結果に対して共通試験を使用することに合意した。」と述べた。

 

しかし、CUPTは生徒らの学業成績換算評点(GPAX)及びO-Net(Ordinary National Education Test:タイ政府の学力テスト)の結果が十分に活用されていないことを懸念していた。同副議長は「これによって、生徒らが入試9科目とGAT/PAT試験に対する個別指導授業を受け、学校での授業をおろそかにしてしまう可能性がある。」と語った。そして、「関係機関はこの件についてDapong Ratanasuwan教育大臣と近いうちに協議する。」とも述べた。

 

(2016年8月27日 The Nation紙)

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