【ニュース・タイ】2018年に向けた新大学入試制度

「政府が承認すれば、簡素化された大学入試制度が2018年度から新しく実施される。」とタイ大学学長会議(CUPT)が日曜日に述べた。

 

これはクォータ制度、clearing-house制度、直接入試制度を合併するものである。

 
CUPTの議長であるマヒドン大学学長のUdom Kachintorn氏によると「この新制度によって、生徒が過剰に入試を受け、さらに通常の授業よりも補習に重点を置いてしまうという度々大きな弊害をもたらしてきた問題が解決される。」とのことである。

 

同氏は「大学は、特定の大学の周辺地域に住む生徒、特別な才能のある生徒といった特定の生徒用に席を確保した状態で、生徒がクォータ制度に申し込めるようになるだろう。」と述べた。

 

また、「生徒は、選抜検討のための面接試験でポートフォリオを提出しなければならない。」と説明し、「ただし、もし生徒が入学要件を満たした大学を決定すると、clearing-house制度や直接入試制度への申し込みの権利はなくなってしまう。」、「生徒はまた、クォータ制度で確保された枠に対してセンター試験を受けることもできる。このクォータ制度は10月から12月まで受付けられる。」と述べた。

 

仮に生徒が確保された枠を手にすることができなければ、clearing-house制度に申し込むことができ、この制度は5月初旬と6月に2回受付けられる。

 

同氏によると「clearing-house制度では、全国統一学力試験(O-Net)、一般適正試験(GAT)・専門適正試験(PAT)、9科目試験、そして特定教育機関用の個別試験を含むセンター試験のスコアを利用する。」

 

この新制度下では、生徒は4つの志望大学へ願書を提出する前に自分のスコアを確認できる。もし第一次試験で選抜されなければ、生徒は第二次試験となるclearing-houseプロセスで他の4大学に申請することができる。

 

さらに生徒がclearing-house制度でも大学を決められなければ、各大学による直接入試に申請できる。

 

「直接試験では、大学は独自試験の利用を認められていない。大学は志願者のセンター試験のスコアで判断しなければいけない。」と同氏は述べた。

 

また「CUPTの調査によると、O-Net、GAT、PAT試験は、各生徒の実際の習熟度や知識を反映しているため、新制度でも継続して実施される。」とも述べた。しかし、生徒が年に一回だけのセンター試験を受験できるよう、学校側は指導内容を見直すべきである。

 

同氏によると「2016年11月9日、検討に向けDapong Ratanasuwan教育大臣のもとへ新制度の提案書が提出される。」とのことである。

 

(2016年11月1日 The Nation紙)

地域 アジア・オセアニア
タイ
取組レベル 政府レベルでの取組、大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 教育
人材育成 入試・学生募集