【ニュース・タイ】タイ高等教育局による研究者育成計画

タイ高等教育局(Office of Higher Education Comission:OHEC)事務局長のPhinitiRatananukul准教授は、OHECの研究者育成計画を発表した。

現在、科学技術に関する大学院教育・研究開発委員会(Science and Technology Postgraduate Education and Research Development Office:PERDO)が下記11分野の研究センターを管理している。

1 化学イノベーション
2 環境医学・毒性学
3 有害廃棄物管理
4 石油化学技術・材料
5 エネルギー・環境技術
6 農業バイオテクノロジー
7 ポストハーベスト技術イノベーション
8 数学
9 物理
10 生物多様性
11 医療バイオテクノロジー

これらの研究センターは高等教育機関と研究機関のネットワークであり、23の高等教育・研究機関の51の拠点研究ユニット(Core Research Units:CRU)、1,086名の職員、163の研究ラボで構成されている。

2014年12月30日、内閣は上記研究センターの第3期(2016年~2020)開発計画を承認した。加えて、下記9分野における科学技術研究センターの設立準備が進んでいる。

1 気候変動
2 災害
3 水資源開発・管理
4 食品技術
5 自動化・ロボテク
6 産業生産技術
7 鉄道技術
8 自動車技術
9 リユース技術

研究センターは、下記4課題に関する研究を発展させるために策定された主要戦略的枠組みに基づいて活動する。

1 ヒューマンセキュリティ・環境セキュリティ
2 食の安全
3 エネルギー持続性
4 産業付加価値

PhinitiRatananukul事務局長によると、11研究センターの第3期開発計画では、上級・指導者レベル405名、博士レベル1,290名、修士レベル2,620名の研究者の育成が目標とされている。
加えて、タイでは物理、数学教師が不足しているため、物理・数学分野の研究センターは750名の物理、数学教師のトレーニングを行う。

PhinitiRatananukul事務局長は次のように述べた。
“タイの科学技術・イノベーション分野の将来にとって最も重要な要素は、高い技術競争力を持った研究者を育成することである。優れた研究者となるためには、研究能力、世界的競争力、外国語能力を兼ね備えている必要がある。さらに、効果的な運営に必要な数の研究者を確保する必要がある。”

(2015年6月29日 タイ教育省HP)

地域 アジア・オセアニア
タイ
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 研究
人材育成 若手研究者育成、教員の養成・確保