【ニュース・タイ】第2回研究大学ネットワーク定例会議

2016年1月10日、チョンブリ県パタヤのロングビーチガーデンホテルで行われたセミナーに教育省副大臣のTeerakiat Charoensethasin氏が参加した。同セミナーは、第2回研究大学ネットワーク定例会議期間中に「国の研究大学(NRU)から世界レベルの大学(WCU)へ」と銘打って開催された。タイ高等教育局(Office of Higher Education Comission:OHEC)の監督下にある高等教育推進・国立研究大学開発事業運営事務局の部長であるWichai Boonsaeng氏とマヒドン大学の研究・外交担当副学長であるSansanee Chairoj准教授もこの会議に出席した。

 

Teerakiat Charoensethasin氏は次のように述べた。「チュラロンコン大学、カセサート大学、コンケン大学、チェンマイ大学、タマサート大学、マヒドン大学、そして、プリンスオブソンクラ大学は、下記の共通目的を達成するために、2016年3月5日にタイ研究大学ネットワークを設立する公文書に署名した。」

 

・この大学ネットワーク内で研究促進を目指し、研究と開発における学術連携を提供する。
・教育と研究用の地域ハブになるために、タイの経済、社会、競争力を拡大する知識とイノベーションを促進する。そして、このネットワーク委員会はこの連携を結集するための作業部会である。

 

この会議期間中、6つの専門グループ(機能性食品/食糧・農業、エネルギー、災害・気候変動、健康、材料、アジア研究)のネットワーク幹部及び研究者らが、その進捗や運営成果についてプレゼンを行った。タイが教育と研究における地域ハブになれるよう奨励するため、このことは連携強化や政策行使に役立つだろう。さらに、その研究結果が国の要望に応えることを保証する。

 

同副大臣は「高いスキルや専門性を持つ人材を必要とする職業は依然として多いが、その一方で失業者数は世界中で増加している。」と述べた。「国の研究大学(NRU)から世界レベルの大学(WCU)へ」と題された今回の事業は、GDP額も増加させる一助となるだろう。GDPは国の発展を示す指標の一つであり、この事業がうまくいけば、国民一人あたりの年間GDP額は6,000バーツから12,000バーツまで倍増するであろう。また、このGDPの伸びによって、タイは中間所得国のリストから脱却できる。

 

Wichai Boonsaeng氏は、「国の研究大学(NRU)は2009年から活動を続けている。」と述べた。NRUの目的は、タイの大学の教育・研究の質を高め、研究力を世界各国のそれに匹敵するレベルまで高めることである。この事業に採択された大学は、政府から3年間で9,450百万バーツの財政支援を受け、この予算は、研究や教員と大学職員の能力開発のために活用される。

 

しかし、政府が政策変更を行ったため、この事業は財政支援の縮小という問題に直面した。NRU事業は、タイの大学が将来世界レベルの大学になれるよう奨励、強化するためのもので、政府が引き続き同事業を支援することは重要である。

 

(2016年1月12日 教育省HP)

地域 アジア・オセアニア
タイ
取組レベル 政府レベルでの取組、大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政、政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 教育、研究