【ニュース・タイ】地理情報・宇宙技術開発分野におけるASEAN連携

Geoinfotech 2014の一環として開催された地理情報・宇宙技術開発分野におけるASEAN諸国の連携促進をテーマにしたセミナーで、タイ地理情報・宇宙技術開発機関(Geo-Informatics and Space Technology Development Agency (GISTDA))のVichit Satharanond理事は、ASEAN諸国はこれまでそれぞれの国でサテライト画像技術に投資してきたが、今後はASEAN諸国間での連携を進め情報基盤技術分野の開発を効率的に行わなければならないと述べた。ASEAN諸国内でのサテライト画像の共有は、気候変動による影響を受けやすいASEAN諸国の自然災害対策にも活かすことができる。さらに、ASEAN+3カ国にも連携が広がることが期待される。3カ国にはASEAN諸国への投資や技術トレーニング支援を期待している。

科学技術省副事務次官Somchai Tiamboonpresert氏は、タイ政府に科学技術情報分野により多くの予算を投入するよう求めた。現在、研究開発費に割り当てられている国家予算は0.37%で、これを1%に引き上げるか最低でも1,000億バーツの予算を投入するよう求めている。また、不安定な政治状況も研究開発に対する政策に継続性がないため悪影響を与えていると述べた。

TV制作会社社長のSomkiet Ornwimon氏も講演の中でこれに同意し、タイは科学技術分野にもっと投資するべきだと述べた。宇宙産業分野を得意とするユーロコンサルト社の調査によると天文学分野への国家予算の投資額はベトナムが9,300万USドルで域内で最も大きく、ラオスが5,000万USドル、インドネシアが3,800万USドル、タイが第4位で2,000万USドルという結果だった。

GISTDA理事長のSomchet Thinaphong氏は地理情報及び宇宙工学はタイの交通や農業分野の開発にも役立つと述べた。交通分野ではサテライトを使った国土のマッピングシステムの向上、農業分野では肥料が必要な土地の特定などに活用できる。

(2014年11月22日 Nation紙)

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