【ニュース・タイ】タイ人研究者はASEAN地域の研究者に比べて後れをとっていると判明

エルゼビア社のMichiel Kolman上席副社長によると、タイ人研究者は世界平均レベルで活動しているが、シンガポールやマレーシアなど隣国からは大きく後れをとっている。Kolman副社長は、研究のレベルアップのため、関連機関にもっと多くの資金援助を行いタイ人の研究者と国際的な研究グループとの共同研究を促進するようアドバイスした。
オンラインの学術論文の25%を有しており、世界最大のオンライン知的材料提供者であるエルゼビア社は、地域におけるタイの位置づけについてThe Nation紙に語った。

エルゼビア社によると、同社のデータベースに学術論文が収録されているタイ人研究者の数は2011年には約24,000人に増加したが、この数字はシンガポール(34,000人)やマレーシア(47,000人)に比べると少ない。2005年から2011年におけるタイの研究者の数は増加したが、シンガポールとの間には差があり、その差は大きくなっている。特筆すべきなのはマレーシアの研究者の数で、2005年時点では非常に少ない数字だったが2009年にはタイを追い越し、現在ではシンガポールをはるかにしのぐ数になっている。
研究者数が急激に増加した背景には、マレーシア政府が研究資金を劇的に増加させたことがある。一方、タイ政府が拠出する研究資金は近年安定した比率を保っている。

実のところ、タイは理想的な成長をしている。2005年には1年あたり5,000本であった学術論文数が現在では1年につき8,000本となっており、他の国にとってよい目標となっている。

マレーシアは経済的に豊かな国で、研究者を雇うことができる。研究者が活発に活動するので、アウトプットも活発である。マレーシアは現在1年あたり24,000本の学術論文を発表しており、一方シンガポールは年あたり16,000本を発表している。タイは3位で、インドネシアの年あたり3,000本、フィリピンの年あたり1,000本、ラオスの年あたり5,000本をはるか上をいっている。

(2015年4月4日 The Nation紙)

地域 アジア・オセアニア
タイ
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
統計、データ 統計・データ