【ニュース・タイ】キングモンクットラカバン工科大学(KMITL)集団横領事件の早急な真相解明

元学長を含めた14名の容疑者を出したキングモンクットラカバン工科大学(King Mongkut’s Institute of Technology Ladkrabang:KMITL)における14億7400万バーツの横領事件であるが、この重大事件が法廷に持ち込まれるまで3ヶ月余りの日数しか要しなかった。本事件は、2014年年12月16日にタイ政府犯罪防止局に権限委譲され、慎重な捜査の末この資金流用の企てを行った中心人物に迫っている。犯罪の中心人物の割り出しと残る3名の容疑者逮捕には多少の時間を要するが、捜査チームはKMITLというバンコクの名門大学の裏に構築された犯罪組織の核心に既に揺さぶりをかけており、容疑者達の法廷は2015年6月22日に開催される予定となっている。

本事件は、8,000万バーツの資金が大学の銀行口座から消失したことをきっかけに明るみになり、捜査の結果KMITLの財務部長が元銀行支店長と共謀の上、大学の資金を横領したことが分かった。また、2012年から29回に渡って10億バーツ近くの横領が行われていたことも判明した。更なる捜査により、主犯格とみられる会社経営者が割り出されたものの、この人物は既にタイを出国して、香港から英国に向かって現在逃亡中とのことである。多くの証言によると、この主犯格が電話で「ボス」と呼んでいる人物がおり、その人物を確定し真相を解明するために逮捕を急いでいる。

2015年2月24日には、退職後に自身の銀行口座を閉鎖したことが判明したKMTIL元学長、同学長補佐、及び同講師も関与が疑われて起訴されている。

(2015年3月30日 Bangkok Post紙)

地域 アジア・オセアニア
タイ
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