【ニュース・スウェーデン】世界幸福度報告書2017におけるスウェーデンの幸福度

国連の持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(Sustainable Development Solutions Network:SDSN)が発表した世界幸福度報告書の2017年度版によると、今年はスカンジナビア諸国の間で順位の変動が見られたが、スウェーデンは世界で最も幸福な10カ国の中に位置している。スウェーデンはトップ10の最下位であり、オーストラリアと同点の評価であった。

 

スウェーデンは、政府による社会的支援が比較的大きいため、この種のリストでは何十年も一貫して高順位を保っている。高評価の国はすべて昨年、一昨年と同じ顔触れだが、順位はわずかに動いている。スウェーデンは4年前に5位から順位を下げたが、報告書の編集者の1人であるジョン・ヘリウェル(John Helliwell)氏は、昨年The Localに対し、その状況はスウェーデンが不幸になっていることを示しているわけではないと、語った。
「上位10カ国の幸福度は非常に近く、わずかな変化で順位が変動する可能性がある」と同氏は述べた。また、同氏は、「現時点では、順位の変動は実力の均衡したチーム間での試合に勝利するようなもので、それほど重要ではなく、大きな要因が存在するかどうかを確認するためには、より長期的なデータが必要になるだろう」と述べた。

 

ノルウェーはスカンジナビアの隣国デンマークから首位を奪還して初めて世界で最も幸福な国に選ばれた。デンマークはノルウェーに首位を取って代わられたことを妬んではいない。コペンハーゲンの幸福研究機関の最高経営責任者であるメイク・ウィキング(Meik Wiking)氏は、「デンマークはよくやったね。同国が幸福を独占しているとは思っていない」と語った。「北欧諸国でうまくいっているのは、共同体意識と公共の利益に対する理解だ」とも述べた。

 

2012年以降SDSNによって作成されている同報告書の対象の155カ国は、雇用、所得不平等、平均寿命、1人当たりのGDP、政府や企業の汚職排除、社会的支援等に対する満足感も評価されている。
幸福度報告書はギャラップ世論調査を用いて集計される。その調査では生活の様々な側面を0から10までの尺度で評価するよう求めている。
幸福の研究は、近年注目されている学問分野となっており、世界幸福度報告書には、ある1つの章全体で政策立案に関する相対的なデータが掲載されている。
この報告書の作成者はウェブサイト上で、政策立案の意思決定における政府、組織、市民社会の幸福度指標の使用頻度が高くなるにつれて、本報告書は、継続的に、世界的な評価を得ている、と述べている。

 

世界で最も幸福な国々:

ノルウェー(スコア:7.537)
デンマーク(7.522)
アイスランド(7.504)
スイス(7.494)
フィンランド(7.469)
オランダ(7.377)
カナダ(7.316)
ニュージーランド(7.314)
オーストラリア(7.284)
スウェーデン(7.284)

 

【出典】
THE LOCAL se:Here’s how happy the Swedes are, according to this report

地域 北欧・バルト三国
スウェーデン
取組レベル 政府レベルでの取組
その他 その他
統計、データ 統計・データ