【ニュース・スウェーデン】スウェーデンの大学で、留学生が住居確保に苦戦

2017年、スウェーデンのルンド大学(Lund University)で、通常留学生のために確保されているはずの500の部屋が確保できなくなり、彼らが住居の確保に苦戦している。これは、大学と学生向け住宅会社AF Bostäderの間の契約終了によって480の学生宿舎を失ったことによるもので、この件を最初に報じたSveriges Radioによると、一部の学生は住居を見つけることができないため、最終手段としてワゴン車の中で生活したり、大学の変更も検討しているそうだ。

 

ルンド大学の住宅部門責任者であるNikolas Pieta Theofanous氏のコメント:

2017年5月末、私たちは、住居の確保に非常に時間がかかりそうなグループや住居の確保の見込みがないと判断したグループに連絡し、どこか別の場所で住宅を探す必要があることを明確に伝えました。住宅ローンをしている学生だけが住居を確保できている状況で、それ以外には、住居の確保を約束されている人は誰もいません。
この契約が切れることは、ルンド大学の関係者全てに非常に明確に伝えられていたので、我々は1年前からわかっていました。そのため出願時期から、本学は例年に比べ非常にわずかな住居しか確保していないので、今年の受験者は住居探しが非常に厳しいものになるだろうということをずっと強調してきました。
大学は通常、留学生のために1,500軒の住居の確保を目標としているが、今年はどうあがいてもその数を確保できていない。その代わりに、他の情報源を通じて学生の住居探しを手助けしようと試みており、春の終わりから夏にかけて、住居探しに関する質問に答え、探し方の指導をするために組織を強化している。

スウェーデン全国学生連盟の住居に関する年次報告書によると、スウェーデンの13の都市は現在、新入生が最初の6ヶ月間に住宅を確保することが保証されていない『危険区域』であり、 11の都市は、6ヶ月はかからなくとも、家賃が高すぎるか何か欠陥があるという状況である。
一方、別の9都市では、1ヶ月以内に安全な住居に入れることが保証されている。

 

ルンドは危険区域の学生都市の一つであり、留学生にとって住居探しが困難であることが原因で、そこで学ぶことを諦めてしまう例が一般的になってきているとの報告もなされている。

 

2017年8月29日

 

THE LOCAL se:International students struggle to find housing at Swedish university

地域 北欧・バルト三国
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