【ニュース・イギリス】2015学事年度のイングランド高等教育機関予算配分発表

2015年1月30日、イングランド高等教育財政会議(HEFCE)は、ビジネス・イノベーション・技能省(BIS)から送付された2015学事年度(以下、年度)の各高等教育機関及び継続教育カレッジ(以下「大学等」とする)への助成金の配分と優先事項を定めるグラントレターを公表した。グラントレターは、BISがHEFCEへの助成金額を定めるとともに、当該年度の政府方針を伝えるために毎年送付される公式文書。通常は次年度の暫定予算も含むが、今年度については示されなかった。BISがHEFCEへ配分する助成金は対前年度▲£0.81億の約£40億であるものの、授業料収入を含めた合計は、対前年度£1億増の£12.1億となり、昨年示された2014年度グラントレターにおける暫定予算額から大幅な変更はない。各大学等への個別配分額は3月31日に発表される予定。

グラントレターのポイントは以下のとおり。

・2014年度暫定予算で発表されたとおり、教育助成金は£2億4,400万削減。本助成金には、HEFCEが技術専門家や規制当局とともにエンジニア技術を発展するための予算としての£100万、コンピューターサイエンスに関する認証評価準備にかかる独立調査委員会を支援するための予算としての£50万追加配分が含まれている。

・資本形成金は教育・研究とも増額。

・大学等が経済成長に果たす役割は多大なものであり、政府の「科学・イノベーション戦略」の実行の一端を担う研究活動への積極的な資金配分を奨励。

・昨年12月に結果が発表された研究評価制度「Research Excellence Framework」の成果を評価。

・わずか5人に1人という女性学長の少なさは憂慮すべき事態であり、大学等でのスタッフ雇用における多様性・平等性の促進等優れた才能の持ち主を広く発掘・登用することが喫緊の課題。

なお、「【表】助成金配分額」は、こちら(PDF)を参照。
URL1: http://www.hefce.ac.uk/news/newsarchive/2015/Name,100772,en.html
URL2: http://www.hefce.ac.uk/media/hefce/content/news/news/2015/Higher%20Education%20Funding%20Letter%202015-16.pdf

地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政、政策・経営・行動計画・評価