【ニュース・イギリス】高等教育において質の高い学習と教育を保証するための新たな取り組み

2015年6月29日、イングランド・ウェールズ・北アイルランド高等教育財政会議は、高等教育の質保証制度の見直しに関する新たな取り組みについて提言を行った。
英高等教育界がますます多様性を増し、流動的になる中、その国際的評価を維持するため、個々の大学において学習と教育の卓越性を強化し、革新を進めるべきとの認識のもと、今年はじめに協議が開始され、関係者による多岐に渡る議論、調査や専門委員会による助言などが活発になされてきた。
専門委員会委員長であるDame Shirley Pearce 教授は以下のように述べている。
「包括的で幅広い議論の結果、我々は財政会議に以下のような質保証制度の創設を求めたい。まず、学生のニーズを第一に考えること、過程よりも結果を重視すること、そして、教条主義的ではなくリスク管理を考慮すること。これらのことを実現した制度は必然的に各高等教育機関の煩雑な事務負担を軽減するものとなるだろう。」
専門委員会の助言を受けて、既に3点の重点項目が掲げられている。

・過程重視から学生にとっての学術面での達成を重視した質保証
・現行の外部検証制度の強化
・各高等教育機関独自の質保証制度の強化

政府は、先ごろ行われた新研究評価制度Research Excellence Frameworkに倣った教育評価制度Teaching Excellence Frameworkをイングランドにおいて導入する方向で検討している。英国高等教育財政会議(HEFCE)とビジネス・イノベーション・技能省(BIS:Department for Business, Innovation and Skills)は共同で、強力かつ補完的でバランスのとれた質保証制度の創設に向けて取り組んでいる。
ジョンソン大学・科学担当閣外相は以下のように述べている。
「優れた教育・学習は国際競争力を有する世界有数の高等教育制度を目指すには不可欠であり、現政府の優先事項でもある。現在、我々は質保証の一環として教育評価制度の導入を目指しているが、よりよい制度構築の助けとなるよう、関係機関には、本日の3高等教育財政会議の発表を踏まえて、様々な提案をして頂きたい。」

URL1: http://www.hefce.ac.uk/news/newsarchive/2015/Name,104412,en.html
URL2: http://www-overseas-news.jsps.go.jp/%E3%80%90%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%80%91%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E3%83%BB%E7%A7%91%E5%AD%A6%E6%8B%85/

地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 教育、質の保証