【ニュース・イギリス】英高等教育の最新の動向に関する報告書

2014年12月15日、英国大学協会(UUK:Universities UK)は、高等教育の最新の動向に関する報告書を発表した。2012学事年度(以下「年度」)のデータをもとにした本報告書は、学費上限大幅値上げ実施直後の激動の高等教育界を活写している。主なポイントは以下の通り。

・パートタイム学生、大学院生…パートタイム学生数は以前から減少傾向にあり、この傾向については変わりはない。大学院生数は近年増加傾向にあったが2012年度は前年度比7%減という落ち込みを記録した。

・性別、年齢統計…2003年度から2012年度にかけて、30歳以上の学部学生数は15万9,000人減少した。性別については、各分野・科目ごとにアンバランスな性差が引き続き見られるため、注意が必要である。

・EU…ヨーロッパとの関係は、特に財政面において非常に重要であるといえ、EUからの研究助成額は毎年増額し続けており、2003年度には£2億2,100万であった額が、2012年度は£6億9,000万まで増えている。

・非EU圏留学生…2000年度は英国の大学生に占める割合が10.7%であったのが、2012年度には12.6%と微増傾向にある。

・就職状況…大学卒業資格を持つ30~34歳の半数以上が就職しており、2003年の36%から大幅な改善状況がみられる。また、厳しい経済状況にあればあるほど、大学卒業資格は就職・給料額により大きな影響を及ぼすとみられる。

・経済への影響…高等教育の経済に対する影響力は、知識交換による£36億の経済効果に集約され、これは、2003年度比で実に45%の増額である。2012年度は高等教育の収支において£12億3000万の余剰分が生じたが、特に教育・研究への公的助成額が未曾有の少額支給となっている昨今、この余剰額を新しい設備投資に配分する戦略が今まで以上に重要となっている。

URL1: http://www.universitiesuk.ac.uk/highereducation/Pages/ReportlooksatlatesttrendsinUKhighereducation.aspx#.VJBoX2dyYdU

地域 西欧
イギリス
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