【ニュース・イギリス】大学における教員研修の傾向に関する報告書

2014年10月30日、英国大学協会(UUK:Universities UK)は近年の大学における教員研修の傾向に関する報告書を発表した。大学は、長く、教員の研修に力を入れてきたが、2012学事年度(以下「年度」)より政府が実施している初期教員研修(ITT:Initial Teacher Training)により様々な悪影響が生じ、多くの大学では、大学における教員研修に関して、コストに見合わないため、研修に携わる十分な数のスタッフを雇用できないなど、不安定な状態が続いている。
具体的には、政府主導の、学校が直接教員を雇用し、研修も行える制度「School Directプログラム」が引き起こした現状についての懸念が挙げらている。このプログラムにより、大学で募集できる教員研修生の定員数が減少することとなった。しかし、2013年度にこのプログラムを通じて学校が直接採用した教員数はプログラム定員数の3分の2にしか満たず、一方、大学で募集した教員研修生の定員数は90%を満たしている。このままでは、教員の不足という事態も引き起こしかねないため、政府が大学における教員研修の重要性を改めて認識し、大学が安定した教員研修を提供できるよう考慮するべきであると述べられている。

URL1: http://www.universitiesuk.ac.uk/highereducation/Pages/Reportrevealstrendsinuniversityteachertraining.aspx#.VFzx8GdyYdU

地域 西欧
イギリス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
人材育成 研究者の雇用、教員の養成・確保