【ニュース・アメリカ】NSF、「XSEDE」プロジェクトを通した活動の継続・拡大のためにイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校に1億1,000万ドルを助成

米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は2016年8月23日、「究極科学工学発見環境(Extreme Science and Engineering Discovery Environment:XSEDE)」プロジェクトを通して行われる活動の継続と拡大のために、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(University of Illinois at Urbana-Champaign)と提携研究機関18組織に対し、5年間に亘り1億1,000万ドルを助成することを発表した。「XSEDE」は、米国のサイバーインフラ・エコシステムの基盤となるバーチャル組織で、2011年に最初にNSF助成を受給して以来、研究者・エンジニア・学者に対するコンピュータリソースの活用とアクセスの障壁を低くすることにより、オープンサイエンス発見を促進し、先端コンピューティングへの参加を拡大してきた。今回新たに助成「XSEDE 2.0」を受給することにより、既存のサービスを継続すると共に、増加する利用者の需要と支援技術に対応した革新的要素を加えることになる。「XSEDE2.0」は米国戦略コンピューティング・イニシアティブ(National Strategic Computing Initiative:NSCI)、機能及びロバスト且つ耐久的な米国の高性能コンピューティング(high-performance computing:HPC)による研究開発能力の総合的拡大などといった目的に沿ったものである。「XSEDE2.0」による主要な重要機能は以下の通り。

  • 増大する多様な科学工学課題に対応するスパコン、高性能可視化機能及びデータ分析リソースのポートフォリオ用サービスの管理・提供。
  • 研究者が先進コンピューティング・リソースにアクセスする割当プロセスの管理と、新たな研究アクセスワークフロー及びリソースとの調整の取れた同プロセスの改善・改革の継続。
  • 卓越した利用者サービスという「XSEDE」の伝統を基盤とし、教育・訓練・アウトリーチ活動を通した新世代の多様コンピュータリソースへの関与。
  • 研究発展のために必要なプロジェクト強化及びツール開発を目的とする、「XSEDE」のコンピュータ・ソフトウェア工学専門家と当該領域の科学者を組み合わせた協力支援サービスの提供。
  • 全米規模での「XSEDE」の統合HPC機能の運用・改善の継続。

National Science Foundation:NSF awards $110 million to bring advanced cyberinfrastructure to nation’s scientists, engineers

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
研究支援 研究助成・ファンディング