【ニュース・アメリカ】ECS、高等教育機関における補習課程報告書作成にあたり各州で共通手段採用の必要性を提言

州政府教育委員会(Education Commission of the States:ECS)は2014年7月2日、各州政府が作成する高等教育機関における補習課程報告の現状改善に向けた報告書「補習課程報告混乱の解決策 ~なぜ米国は大学1年生の準備度評価のための標準方法が必要なのか~(A Cure for Remedial Reporting Chaos: Why the U.S. Needs a Standard Method for Measuring Preparedness the First Year of College)」(URL1)を発表した。本報告書は、大学において補習課程受講を必要とする学生数を各州政府がどのように特定・追跡・報告しているかを分析したものである。同報告書によると、30州において補習課程を提供する全高等教育機関に関する年次報告書が発表されているが、補習課程受講が必要であった学生が卒業した高校に対してフィードバックを還元しているのは13州のみで、各州による評価・報告手段にも統一性が欠如しているという。この現状を受けECSは、政策立案者、州教育政策役員、及び教育専門家で構成される補習課程報告書運営委員会(Remedial Reporting Steering Committee)を編成し、各州が協力して補習課程受講率の評価・報告に関する標準方法の策定・導入を進めるよう推奨している。また、具体的な対策策定のために同報告書の付属専門報告書として作成された「補習課程報告書のための共通フレームワーク ~補習課程報告書タスクフォースによる提案への回答(A Common Framework for Remedial Reporting:Response to Remedial Reporting Task Force Recommendations)」(URL2)は、大学準備度の評価方法に関しては、高校の成績平均点、全米共通試験結果、及び取得単位数などに特に重点を置いた内容となっている。なお、同専門報告書は、共通フレームワークは州のランク付けのためのものではないことを明記している。

URL1: http://www.ecs.org/docs/Cure-for-Remedial-Reporting-Chaos.pdf
URL2: http://www.ecs.org/docs/Common-Framework-for-Remedial-Reporting.pdf
URL3: http://www.ecs.org/clearinghouse/01/13/14/11314.pdf

地域 北米
アメリカ
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統計、データ 統計・データ