【ニュース・アメリカ】ACGME、1年目の研修医の勤務時間に24時間シフトを認める提案書を公示

米国大学院医学教育認定評議会(Accreditation Council for Graduate Medical Education:ACGME)のタスクフォースは2016年11月4日、1年目の研修医の病院での勤務時間に関し、現行よりも8時間長い24時間シフトを認める提案書を発表し、45日間のパブコメ募集を開始した。2011年までは、1年目の研修医の24時間シフトでの勤務が容認されており、現在も、1年目の研修生以外に対しては、24時間シフトが許されているという。ACGMEのCEOで、同タスクフォース副委員長を務めるトーマス・ナスク氏(Thomas J. Nasc)は、今回提案された変更に関し、教育環境下における1年目の研修医と2~3年目の研修医による臨床ケア条件の改善を目的とするもので、労働時間の制限に伴う患者の受け渡し頻度が増えることによる患者ケアの低下に対処するためとしている。また、重要な入院後の最初の36時間に患者に帯同することにより、研修医は最も多くを学ぶことができるとコメントしている教員もいる。1年目の研修医の労働時間は、患者の安全性と労働時間とに関する医学研究所(Institute of Medicine:IOM、現在の米国医学アカデミー)による研究結果に基づいて制限が加えられたが、今年2月に発表された研究結果によると、研修中の外科医による非常に長時間シフトでの勤務は患者のアウトカムに影響を与えることはないとされている。

 

なお、提案された新規則は、以下よりダウンロード可能。
Accreditation Council for Graduate Medical Education:Review and Comment

 

Accreditation Council for Graduate Medical Education:ACGME Task Force Presents New Residency Training Requirements for Public Comment[PDF:101KB]

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 教育