【ニュース・アメリカ】2016~17学年度に4年制大学でテニュアトラック教員の採用が多かった分野は、看護学・心理学・英語・数学・音楽など

大学人事専門職協会(College and University Professional Association for Human Resources:CUPA-HR)は、2016~17学年度のテニュアトラック教員の採用状況に関する調査結果を発表した。これによると、看護学・心理学・英語・数学・音楽が、4年制大学でテニュアトラック教員の採用の多い分野であったことが明らかにされた。それ以外の主な調査結果は以下の通り。

  • 平均経験年数3年の講師の年収中央値は5万8,200ドル、新規採用助教の年収中央値は6万8,000ドル、平均経験年数3年の助教の年収中央値は6万8,300ドル、平均経験年数6年の准教授の年収中央値は7万9,400ドル、平均経験年数9年の教授の年収中央値は10万6,000ドル。なお、この数値は分野を問わず全般的なもの。
  • 年齢層の分布は、全般的には若年教員は低ランクの役職で、年齢の高い教員は高ランクの役職となっているが、准教授に関しては、30代後半~40代半ばが最多ではあるものの、60代半ば以上の准教授も多数。
  • マイノリティのテニュアトラックもしくはテニュア教員の年収は、全てのランクにおいて同額もしくは高額であるが、高ランクの役職になるとマイノリティ教員の割合が低下。
  • アジア系米国人教員は、白人及び黒人教員よりも年収が高い。
  • 女性テニュアトラック教員が全体に占める割合は、講師の61%、助教の50%、准教授の44%で、教授では31%のみ。また、男性教員の年収1ドルに対する女性教員の年収は、講師では0.96ドルで、教授では0.89ドル。テニュアトラック教員全体では、高年収の役職に就く女性教員が少ないため、年収の男女比は1対0.87。
  • フルタイム教員の年収中央値の高い分野は法学の15万3,000ドル(役職全般)で、医学の15万2,000ドル、金融学の13万8,000ドル、会計学の13万2,000ドル、中小企業経営・起業の13万1,000ドルがこれに続く。一方、年収中央値の低い分野は、多言語・多文化教育、教員養成、図書館学(いずれも6万9,000ドル)や、公園・レクリエーション学(6万8,000ドル)、哲学(6万7,000ドル)など。
  • パートタイム非常勤講師の給与は、1単位時間あたり約1,000ドル。

2017年4月6日

 

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