全米大学実務者協会（National Association of College and University Business Officers：NACUBO）は5月16日、2015～16学年度の私立非営利大学における授業料の割引に関する調査結果「2015年NACUBO大学授業料割引調査（2015 NACUBO Tuition Discounting Study）」を発表した。

これによると、私立非営利大学401校の2015～16年度の授業料割引率は、過去最高であった2014～15年度を上回り、フルタイムの新入生に対する割引率が48.6％、学士課程在学生全体では42.5％であることが明らかにされた。これは、授業料・手数料収入1ドルにつき、約42セントを奨学金に投入していることになる。

また、学内奨学金を受給する学生の割合は、新入生の約88％、学士課程在学生全体の77.6％で、学生・家族による正味負担額は、両方のコホートにおいて、授業料・手数料の約半額であることが明らかになった。

さらには、大学基金の規模が大きな大学は、学内奨学金や財政的支援が必要な学生に対する学資援助に多額を投入しており、大学基金が10億ドル以上の大学は、奨学金の約3分の1を同基金で充当し、奨学金の85.5％を財政的支援の必要な学生に対する学資援助に割り当てているのに対し、大学基金が2,500万ドル未満の大学では、奨学金の7％が同基金で充当され、財政的支援の必要な学生に対する学資援助として76.7％が割り当てられたことが明らかにされた。

なお、本調査結果をまとめた報告書は、以下より購入可能。
National Association of College and University Business Officers：2015 Tuition Discounting Study

National Association of College and University Business Officers：Tuition Discounts at Private Colleges Continue to Climb