【ニュース・アメリカ】2015年の博士号取得者数、前年比1.9%増の5万5,006人

シカゴ大学(University of Chicago、イリノイ州)の米国世論調査センター(NORC)は、米国科学財団(National Science Foundation:NSF)、国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)、教育省(Department of Education)、農務省(Department of Agriculture)、全米人文科学基金(National Endowment for the Humanities:NEH)、及び、米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration:NASA)の6省庁の委託を受けて作成した、2015年の博士号取得者に関する調査報告書「博士号取得者調査(Survey of Earned Doctorates)」を発表した。これによると、2015年の博士号取得者数は5万5,006人で、2014年の5万4,003人から1.9%増であることが明らかにされた。このうち、約64%は米国市民権・永住権保有者で前年比約1%増となり、人種別では、ヒスパニック系博士号取得者数増加率が8.67%と最も高く、アジア系6.6%、黒人4.8%、白人2.5%をいずれも上回った他、性別では男性が全体の53.8%で前年をやや上回った。それ以外の主要な結果は以下の通り。

  • 博士号取得後の進路に関しては、同質問に回答した約4万9,000人のうち、62%が就職先もしくはポスドクとしての進路が決定し、前年を僅かに上回るも、2010年レベルの68.1%からは大きく低下。専攻分野別では、数学・コンピュータ科学が約70%、心理学・社会学が68.5%であるのに対し、生命科学58.6%、人文科学・芸術54.8%、教育64.4%で、工学は58.2%。
  • 博士号取得者数は、工学、教育、及び一部の社会科学分野専攻者が大きく増加。
  • 最も多くの博士号を付与した大学はミシガン大学アナーバー校(University of Michigan at Ann Arbor)の852人で、これに次いで、テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)841人、ウィスコンシン大学マディソン校(University of Wisconsin-Madison)836人。
  • 学資ローンを利用せずに博士号を取得した学生の割合は前年比5%増、ローン利用額1万ドル以下の学生は同8.2%増であったのに対し、ローン利用額3万ドル以上の学生は0.26%増。また、主な学資援助源は、研究助手・研修生制度が約33%、フェローシップまたは返済の必要のない奨学金27.3%、教員助手制度20.7%、自己資金15.3%。

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