【ニュース・アメリカ】2013年に米国で行われた企業によるR&D活動、全体の半分はカリフォルニア州など5つの州に集中

米国科学財団(National Science Foundation:NSF)傘下の米国科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics)は2016年9月30日、2013年に米国で行われた企業が資金を投入した研究開発(R&D)活動に関する報告書「2013年の米国企業によるR&D活動の半分は5つの州で実施 ~都市圏の新たなデータ~(Five States Account for Half of U.S. Business R&D in 2013; New Data for Metropolitan Areas Available)」を発表した。これによると、2013年に企業が米国内で実施したR&D活動のうち、R&D活動費全体の52%に相当する1,330億ドルは、カリフォルニア州・マサチューセッツ州・ミシガン州・テキサス州・ワシントン州の5州に集中していることが明らかにされた。中でも、カリフォルニア州は全体の30%に相当する770億ドルを占めており、2008年の調査時の25%から更に増加した。また、R&D活動費が国内総生産(GDP)に占める割合も、2008年~2013年の5年間で2.8%から3.5%に増加している。さらには、これら5州に続くイリノイ州・ニュージャージー州・ペンシルバニア州・ニューヨーク州・ミネソタ州を含む上位10州のうち、4州において単一業界の企業によるR&D活動が大半を占めていることが明らかにされた。具体的には、ミシガン州では全体の74%が自動車製造業、ワシントン州では全体の62%がソフトウェア出版業で占められた他、ニュージャージー州とペンシルバニア州では製薬業界がそれぞれ全体の53%と48%を占めている。この他、企業が自社資金を投入してR&D活動を行う割合が高い都市圏の上位3位は、サンノゼ・サンフランシスコ・オークランド都市圏、ロサンゼルス・ロングビーチ都市圏、及び、シアトル・タコマ・オリンピア都市圏であることが明らかになった。R&D活動の中心となる産業は、サンノゼ・サンフランシスコ・オークランド都市圏ではコンピュータ・電子機器製造業、シアトル・タコマ・オリンピア地区では情報科学・航空宇宙産業であることが判明した一方、ロサンゼルス・ロングビーチ都市圏では特に大きな割合を占める単一の産業はなかった。

 

なお、本報告書は、以下より閲覧可能。
National Science Foundation:Five States Account for Half of U.S. Business R&D in 2013; New Data for Metropolitan Areas Available

 

National Science Foundation:Half of U.S. business R&D concentrated in five states

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 研究