【ニュース・アメリカ】2010年に米国大学に入学した学生が6年以内に卒業する割合、白人・アジア系学生とヒスパニック系・黒人学生との間に大きな格差

米国学生情報センター研究所(National Student Clearinghouse Research Center)は2017年4月26日、米国大学の卒業率を人種・民族別で検証した報告書「特徴報告書12補足~大学卒業:米国における人種・民族による学生の達成率に関する見解、2010年秋学期入学者~(Signature 12 Supplement:Completing College:A National View of Student Attainment Rates by Race and Ethnicity-Fall 2010 Cohort)」を発表した。

 

本報告書は、ルミナ財団(Lumina Foundation)からの支援を受けて作成され、2010年秋学期の大学入学者が6年以内に大学を卒業した割合に関し、人種・民族別に比較したものである。主な結果は以下の通り。

  • 4年制公立大学進学者の中では、6年以内に大学を卒業した者の割合は、黒人学生が最も低く(45.9%)、ヒスパニック系学生(55.0%)を約10ポイント下回った。これに対し、白人学生とアジア系学生が同期間に卒業した割合はそれぞれ67.2%と71.7%で、全米平均では6年以内での大学卒業率は62.4%。
  • 全米では、2010年秋学期に2年制または4年制大学に入学した学生の54.8%が6年以内に学位もしくは修了証を取得。人種別では、アジア系学生と白人学生の卒業率がそれぞれ63.2%と62.0%と高く、ヒスパニック学生の45.8%、黒人学生の38.0%とは大きな格差。
  • 4年制公立大学に入学した学生の中では、黒人男子学生の卒業率が40%と最低で、自主休学率が41.1%と最高であるのに対し、アジア系女子学生は、卒業率が75.7%と最高で、自主休学率は11.2%と最低。
  • 2年制大学入学者の卒業率は、全般的に白人(45.1%)及びアジア系学生(43.8%)がヒスパニック系(33%)及び黒人学生(25.8%)を上回り、全米での卒業率は39.2%。
  • 2年制大学から4年制大学に編入した学生が入学から6年以内に卒業する割合は、アジア系学生は4人に1人、白人学生は5人に1人であるのに対し、ヒスパニック系学生は10人に1人で、黒人学生では12人に1人のみ。
  • 人種間での卒業率格差は、年齢が高くなるにつれて縮小。

National Student Clearinghouse Research Center:Signature 12 Supplement:Completing College:A National View of Student Attainment Rates by Race and Ethnicity-Fall 2010 Cohort

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
人材育成 学生の多様性
その他 その他
統計、データ 統計・データ