【ニュース・アメリカ】1975年から米国科学財団(NSF)が支援を続けるLIGO、世界で初めて重力波を検出

米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は2016年2月11日、NSFが出資し、カリフォルニア工科大学(California Institute of Technology:Caltech)及びマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology:MIT)が設立・運用するレーザー干渉計重力波天文台(Laser Interferometer Gravitational-wave Observatory:LIGO)が、ルイジアナ州リビングストンとワシントン州ハンフォードの2カ所に設置した検出器で重力波の検出に成功したことを明らかにした。重力波は、2015年9月14日午前5時51分(米国東部夏時間)に両方のLIGO検出器において検知されており、ルイジアナ州リビングストンに所在する検出器の方がワシントン州ハンフォード所在のものよりも7ミリ秒先に重力波信号到達時刻を記録していることから、重力波発生の原因と考えられている2つのブラックホールの合体は、南半球の方向で起こったものとの推測に至っている。NSFは、LIGOの初期研究に対する支援を1975年に開始したが、正式にNSFの政策決定機関である米国科学審議会(National Science Board:NSB)に対して支援が要請されたのは1984年であった。その際に、諮問委員会は、「大きなリスクと不確実性を含むもの」としていたが、LIGO研究による科学メリットは非常に大きく、顕著な投資に値すると結論付けたといい、それ以降、LIGOはNSFにおけるコアミッションの1つとして常に位置付けられてきた。

 

National Science Foundation: Gravitational waves detected 100 years after Einstein’s prediction

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
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