【ニュース・アメリカ】金融工学課程を新たに開講する米国大学ビジネススクールが増加

米国大学のビジネススクールは、学生に金融工学課程を提供するための取り組みを進めており、スタンフォード大学(Stanford University、カリフォルニア州)とジョージタウン大学(Georgetown University、ワシントンDC)のビジネススクールでは、2017年秋学期に金融工学(フィンテック:’fintech’ *)課程を開講予定である。
また、ニューヨーク大学(New York University)は、2016年にビジネススクールで金融工学特別科を立ち上げたのに続き、学士課程で新たな講座を開講予定である。これらの大学は、既に同様のプログラムを開講しているペンシルバニア大学(University of Pennsylvania)のウォートンスクール(Wharton School)、コロンビア大学(Columbia University、ニューヨーク州)のビジネススクール、及び、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology:MIT)のスローン経営大学院(Sloan School of Management)などに続くことになり、当該課程の開講に関し、学生からの要望に応えるために決定したとコメントしている。

 

近年では、金融工学関連の有望なベンチャー企業が多数創設され、携帯デバイスからの支払アプリの「ベンモ(Venmo)」、デジタルローンプラットフォームの「ソフィ(SoFi)」、及び、ロボット資産管理の「ベターメント(Betterment)」などに対する関心が高まっており、ニューヨーク大学の学士課程では、予想数の2倍の学生が入学を希望したとのことである。但し、金融工学に対する理解は多様で、共通理解はまだ確立されておらず、大学は、従来のシラバス作成ではなく、市場での実例などを取り上げた授業を進めるなどといった対応をしている。

 

* ‘fintech’・・・Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語

 

2017年6月8日

 

REUTERS:U.S. business schools embrace ‘fintech’ as students clamor for courses

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育