【ニュース・アメリカ】連邦第4巡回区控訴裁判所、イスラム教国6カ国からの旅行者入国を禁止する大統領令の執行差し止め要求解除を求めた申立を却下

連邦第4巡回区控訴裁判所(U.S. Court of Appeals for the Fourth Circuit)は2017年5月25日、トランプ大統領が発令したイスラム教国6カ国からの旅行者による入国を禁止する大統領令の執行差し止め要求解除を求めた申立を却下した。
同裁判所の判決は、本大統領令は宗教に基づく差別を行うもので、米国憲法に違反するというものであった。また、同裁判所は、米国大統領は入国に関して多大な権力を有するものの、その権力は絶対的なものではないとした。同裁判所の判決は、大統領令は国家安全保障に関して曖昧な文言が使用されているが、内容は宗教に対する不寛容・敵意・差別が表されているとした。本事件は、最高裁判所に上訴されるものと予想されている。本事件の原告の1組である中東研究協会(Middle East Studies Association:MESA)会長でニューヨーク市立大学(City University of New York)大学院センター(Graduate Center)教授のべス・バロン(Beth Baron)氏は、同裁判所の判決は、MESAを含む原告側が当初から掲げていた「トランプ大統領のイスラム教徒入国禁止令は米国憲法に違反する」という主張が再確認されたものであるとコメントした。

 

2017年5月26日

 

Inside Higher ED:Appeals Court Rejects Trump Travel Ban(連邦第4巡回区控訴裁判所による判決内容PDFあり)

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
国際交流 国際化