【ニュース・アメリカ】米国科学工学医学アカデミー、大学生の学士課程における研究経験を検証し、改善のための提案事項を発表

米国科学工学医学アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は、大学学士課程でSTEM分野を専攻する学生の研究経験を検証した報告書「STEM専攻学生の学士課程における研究経験~成功、課題、機会~(Undergraduate Research Experiences for STEM Students:Successes, Challenges, and Opportunities)」を発表した。本報告書は、学士課程における研究経験(Undergraduate Research Experience:URE)の様々な種類と、その内容、背景、参加する学生の多様性、提供する学習機会などを検証したもので、UREの役割に関し、多くの疑問点を取り上げている。UREの従来のモデルは、学生が教員とともに研究プロジェクトに取り組むというものであったが、現在は、授業に基づく体験やインターンシップなどの他、メンタリング・学習スキル・研究アプローチ・倫理などを組み合わせた「ラップ・アラウンド(wrap-around)」プログラムと呼ばれる形態など様々である。本報告書では、UREに対する考えをまとめ、分析するために、企画者・研究者・評価官のための枠組みを策定している。また、UREの数や種類に関するデータは体系的に収集されていないことを指摘し、大学は、学生の計画を伝達し、UREの質とアクセスを向上させる機会を見つけるために、参加する学生データを収集すべきと提案している。さらには、大学管理者及び教員は、大学内、大学間、及び、教育・専門組織内で強力且つ持続可能なパートナーシップを構築し、サステナブルなUREプログラム構築促進のためにリソースを共有すべきと提言している。

 

なお、本報告書は、以下より閲覧可能。
National Academies Press:Undergraduate Research Experiences for STEM Students:SUCCESSES, CHALLENGES, AND OPPORTUNITIES

 

2017年2月23日

 

National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine:New Report Examines the Impact of Undergraduate Research Experiences for STEM Students

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育