米国科学工学医学アカデミー（National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine）は、地震による土地の液状化とその影響に関し、既存の土地・研究施設や物理モデル、及び、液状化とその影響の分析手段を検証した報告書「地震が引き起こす土地の液状化とその後の影響の評価における最先端と実践（State of the Art and Practice in the Assessment of Earthquake-Induced Soil Liquefaction and Its Consequences）」を発表した。本報告書は、液状化発生の可能性を検証する手段ほど成熟されていない、液状化の影響の可能性を検証する手段に関する評価を行った結果を取りまとめたものである。近年、地震工学が実績に基づく設計に向かう傾向があることから、液状化による影響に関する理解を深めることが今後さらに重要となる中、同報告書は、過去の事例や液状化による影響に関する地質工学的理解を向上させるために、地質学・地震学・土質力学の原理の更なる活用を要請している。また、過去に発生した液状化の事例に関する標準化され一般アクセスが可能なデータベースの作成や、液状化が発生する可能性が高いと考えられている場所において地震発生前・発生中・発生後のデータを収集するための観測所の設立などを提案している。

なお、本報告書は、以下より閲覧可能。
The National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine：State of the Art and Practice in the Assessment of Earthquake-Induced Soil Liquefaction and Its Consequences

The National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine：Report Calls for Improved Methods to Assess Earthquake-Caused Soil Liquefaction