【ニュース・アメリカ】米国教育協議会(ACE)、大学格付制度に関する調査結果を分析した報告書を発表

米国教育協議会(American Council on Education:ACE)の政策研究戦略センター(Center for Policy Research and Strategy)は、オバマ政権が計画する大学の価値と適正な学費設定に関する格付制度に対し、高等教育研究所(Higher Education Research Institute:HERI)などによる研究結果を分析した報告書「ランキング、制度的行動、大学選択(Rankings, Institutional Behavior, and College and University Choice)」(URL1)を発表した。本報告書は、

・進学先決定にあたり大学ランキングが「非常に重要」と回答した大学1年生は、低所得層学生が15%に対して高所得層学生では24%、また、競争率の低い大学に進学する学生が10%に対して競争率の高い大学に進学する学生では24%
・大学が家に近いことが「非常に重要」と回答した大学1年生は、低所得層学生が25%、自分が家族で初めての大学進学者である学生では27%であるのに対し、親も大学進学者の学生では18%
・大学の質に関する情報の学生の活用状況は、「卒業生の就職状況が重視されている」や「卒業率や学生1人当たりの平均学資ローン負債額は判断材料として殆ど活用されない」などの研究結果などがあり、今後討議が必要などを明らかにしている。同報告書の筆頭執筆者であるACE政策研究戦略担当副会長補佐のロレル・エスピノザ氏(Lorelle Espinosa)は、大学格付制度は、特に低所得層学生にとって、意図した利点を弊害が上回る可能性があると指摘している。

URL1: http://www.acenet.edu/news-room/Documents/Rankings-Institutional-Behavior-and-College-and-University-Choice.pdf
URL2: http://www.acenet.edu/news-room/Pages/New-ACE-Analysis-Scrutinizes-Impacts-of-College-Ranking-Systems.aspx

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組、大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
統計、データ 統計・データ