【ニュース・アメリカ】米国政府、中・大型乗用車の二酸化炭素排出量と燃料消費量のさらなる削減を目的とした新基準を導入

環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)と運輸省(Department of Transportation)の米国高速道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration:NHTSA)は2016年8月16日、中・大型乗用車の燃費を改善して二酸化炭素排出量を減少させる第2弾の取組みとして、2018年~2027年に製造される中・大型乗用車を対象とした基準を導入することを発表した。これは、第1次オバマ政権時に、2014年~2018年に製造される中・大型乗用車を対象として燃費向上と排ガス規制を導入した初の国家政策を強化したもので、全面的に実施されると、約11億トンの二酸化炭素排出量が削減され、燃料費約1,700億ドルの節約となり、石油消費量を最高840億ガロン縮小するという。具体的には、①トラクタートレーラー車・配達用トラック・スクールバスなどの業務用乗用車において、二酸化炭素排出量と燃料消費量を、2014年~2018年製造の乗用車を対象とした第1弾の基準と比較して最高25%削減、②2021年~2027年製造の大型トラック及びバンの基準に関し、効率性を毎年2.5%ずつ向上、③連結型トラクターと共に使用するトレーラーを対象とした初の基準を設定し、二酸化炭素排出量及び燃料消費量を最高9%削減、④第1弾の基準と比較して、二酸化炭素排出量と燃料消費量をトラクターエンジンで最高5%、業務用乗用車で最高4%削減する、ディーゼルエンジン基準を最終的に決定、などといった利益が生じることになる。また、この日、エネルギー省(Department of Energy)は、オバマ大統領によるクリーンエネルギー研究開発及び実証に対する投資増額のコミットメントに沿って、乗用車及びトラックの効率性向上のために約1億4,000万ドルを投資することを明らかにした。このうち、約8,000万ドルは次世代高燃費トラック技術開発のために投資し、約5,700万ドルを幅広い最先端軽量自動車技術の開発・普及を目的とした新規プロジェクトに投資するという。

 

The White House:FACT SHEET: Obama Administration Announces New Actions to Spur Innovation and Promote More Efficient Cars and Trucks

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価