【ニュース・アメリカ】米国市民権・移民サービス、H1-Bビザ短期発給手続きの一時中断を決定

米国市民権・移民サービス(US Citizenship and Immigration Services)は、高レベルの技能を保有する外国人労働者の暫定的労働ビザで、留学生が卒業後に米国内で労働する主要手段であったH1-Bビザの短期発給手続きの一時中断を決定した。H1-Bビザは、最高6年間米国内での労働を許可するビザで、手続きには通常3~6カ月を要するが、雇用主が手数料を支払うと15日以内でのビザ発給が可能であった。短期発給手続きの中断は2017年4月3日に施行され、最高6カ月間継続される。一時中断を決定した理由は、未処理分のH1-Bビザ申請の処理を迅速化させるためとしている。しかし、手続き中はビザが保留扱いとなり、米国内での滞在が許可されないことから、学生ビザからH1-Bビザへの変更を申請している卒業予定の留学生に影響を与えることになる。また、大学院留学生のポスドク研究員としての採用にも影響を与えることから、大学における研究活動にも影響を与えることになる。H1-Bビザの手続きには最高9カ月を要することから、多くの大学は短期発給手続きを活用することが多く、同手続き中断は、現在学生ビザ(F-1)または交流訪問者ビザ(J-1)で研究に参加する研究者による研究継続を困難とする可能性がある。

 

2017年3月7日

 

The PIE News:US suspends fast-track processing of H-1B visas

地域 北米
アメリカ
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