【ニュース・アメリカ】最高裁、入学審査における人種の考慮は合憲と判決

米国連邦最高裁判所は2016年6月23日、テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)に出願した白人女性のアビゲイル・フィッシャー氏(Abigail Fisher)が、同大学が入学審査において人種・民族を考慮したことが原因で不合格となったとし、同大学を提訴した「フィッシャー対テキサス大学オースティン校(Fisher v. University of Texas at Austin)」裁判において、同大学の措置を正当とする判決を下した。

 

最高裁は、フィッシャー氏が同大学不合格となった主要な理由は、入学審査時の人種に関する考慮ではなく、高校の成績上位10%の出願者が希望する公立大学への入学が認められるという「10パーセント計画(10 percent plan)」によるものであると判断した。

 

また、大学は人種が他の入学選考基準よりも優先されることのないように厳しく監督する義務を負っているが、フィッシャー氏が不合格となった時に、テキサス大学はこの義務を果たしていたと判断された。

 

大学関係者は、今回の判決は大学における多様性の価値を認めたものと受け止めており、大学出願者の入学審査において、今後も人種は検討基準の1項目として利用されるものと見込まれる。

 

U.S. Inside Higher ED:Supreme Court Upholds Consideration of Race

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