【ニュース・アメリカ】教育省FAFSAウェブサイトのIRS税申告データ自動回収ツール、セキュリティに関する懸念から数週間使用不可に

教育省(Department of Education)と国税庁(Internal Revenue Service:IRS)は、教育省の連邦学資援助無料申込(Free Application for Federal Student Aid:FAFSA)ウェブサイトで税申告データをIRSから自動的に回収するツールが、数週間に亘って使用不可となることを2017年3月9日付の文書で発表した。同ツールが使用不可の間もFAFSAの申請は可能であるが、前年の税申告データを自分で入力しなければならない。また、FAFSAだけでなく、連邦学資ローン返済においても、収入に基づく返済プログラムの利用者は、税申告データの更新を行う際に自分での入力が必要となる。同ツールは、FAFSA申請の際の手続きの迅速化と誤入力の縮小を目的として導入されたものであるが、セキュリティに関する懸念のために利用が一時的に停止されることとなった。同ツール利用の一時停止は、FAFSA申請時に前々年の税申告データの使用を可能とした変更においても、混乱を招く可能性があるとされている。ロイド・ドジェット下院議員(Lloyd Doggett、テキサス州選出共和党)は、FAFSAの税申告データ回収ツールが3月10日に突然使用不可となり、教育省とIRSに事情説明を要求した後で声明文がそれぞれのウェブサイトに掲載されたと主張しており、今後も同ツールが利用可能且つ安全である状態を確保するために両省庁に働きかけるとしている。なお、FAFSA申請内容に誤入力があった場合は、連邦学資援助の支給が遅れる可能性があるとのことである。

 

2017年3月13日

 

Inside Higher ED:More Complications From IRS Snafu

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