【ニュース・アメリカ】教育省、FSA首席執行官のジェームズ・ランシー氏の退任を発表

教育省(Department of Education)連邦学資援助局(Office of Federal Student Aid:FSA)首席執行官のジェームズ・ランシー(James Runcie)氏は2017年5月23日、職員宛にEメールを送付して退任を通知し、省内での管理問題を警告した。

 

ランシー氏は、2011年にオバマ政権下でFSA首席執行官に任命され、2015年には再度任命されて、2020年まで任期を務める予定であった。教育省は、ランシー氏の退任を同24日に発表し、同省広報官のリズ・ヒル(Liz Hill)氏は、ランシー氏はベッツィー・デボス(Betsy DeVos)教育長官から連邦議会下院監督・政府改革委員会(House Oversight and Government Reform Committee)に証言者として出席することを要請されていたが、出席を拒否して退任を選択したとコメントしている。
一方、ランシー氏は、職員宛のEメールの中で、公聴会で証言する内容はFSA首席財務官のジェイ・ハート(Jay Hurt)氏の専門分野で、ハート氏の公聴会での証言に向けての準備のために教育省は相当時間を費やしてきたにもかかわらず、ランシー氏が出席する正当な理由は一切提示されなかったとし、予算割当や意思決定・任務遂行のための能力の不足に関し多大な懸念を表明した。連邦議会上院衛生・教育・労働・退職金委員会(Senate Health, Education, Labor and Pensions Committee)ランキングメンバーのパティ・マレー上院議員(Patty Murray、ワシントン州選出民主党)は、教育省職員がデボス長官の下で適切な業務ができるとは感じず、大きな懸念を覚えると発言した。なお、当面は、FSA首席執行官代理のマシュー・セッサ(Matthew Sessa)氏がランシー氏の任務を代行することになり、ヒル氏は、教育長官はFSAを主導し、教育省に対する一般の信頼を維持する優秀な人材を採用するとコメントしている。

 

2017年5月24日

 

The Washington Post:Federal student aid chief quits, warning of management issues under DeVos

地域 北米
アメリカ
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