【ニュース・アメリカ】教育省、高等教育における多様性と包括性の促進を大学に要請する報告書を発表

教育省(Department of Education)は2016年11月18日、全ての人々に大学進学機会を拡大する政府の取り組みを基盤とした報告書「高等教育における多様性と包括性の促進(Advancing Diversity and Inclusion in Higher Education)」を発表した。本報告書は、継続教育の不平等性や有色人種・低所得層学生に見られる機会格差を提示し、あらゆる背景を持つ学生の成功のために多くの大学が採用する成功の見込みが高い取り組みを紹介したものである。同報告書は、大学における多様性及び包括性促進に役立ち、有色人種・低所得層学生などに支援を提供するために、①大学キャンパスにおける学生の多様性及び包括性を促進する大学としての誓約、②教員や管理者を含む大学全てのレベルにおける多様性、③入学を考慮中の学生へのアウトリーチと募集、④学生のための支援体制、⑤包括的なキャンパスの雰囲気、の5つの重点分野を取り上げている。同報告書の主要な内容は以下の通り。

  • 高等教育は米国における社会的流動性にとって重要な経路となる。
  • 過去50年間において、大学進学及び在籍における人種・民族格差と収入・就職格差は、有色人種学生の機会格差の原因となっている。
  • マイノリティ学生は、大学出願・合格・入学・在籍・卒業を含む高等教育パイプライン全体の複数の段階において、不均衡な割合で参加者減少の影響を受けている。

また、本報告書の発表とあわせて、ジョン・キング教育長官(John B. King Jr.)は教育関係者宛の書簡(Dear Colleague letter)を発表し、全ての学生にとってポジティブな環境を確保するために、嫌がらせや差別の排除のためにできることは全て行うことを大学に要請した。

 

なお、本報告書は、以下よりダウンロード可能。
Department of Education:Advancing Diversity and Inclusion in Higher Education[PDF:1.18MB]

 

教育関係者への書簡は、以下より閲覧可能。
Department of Education:Letter on Advancing Diversity and Inclusion in Higher Education

 

Department of Education:REPORT: Expanding College Opportunity by Advancing Diversity and Inclusion

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
人材育成 学生の多様性