【ニュース・アメリカ】大学基金5億ドル以上の富裕大学、低所得層学生のための投資が不十分

非営利組織のエデュケーション・トラスト(Education Trust)は2016年8月4日、米国大学の大学基金の規模とその用途などを検証した報告書「金庫の中を垣間見る(A Glimpse Inside the Coffers)」を発表した。

 

これによると、2013年には、大学全体の約3.6%に相当する大学基金5億ドル以上の大学138校が、高等教育機関全体の基金総額の75%を所有していることが明らかになった。しかし、これらの富裕な大学は、低所得層学生のための連邦奨学金「ペルグラント(Pell Grant)」を受給する新入生の数では全米で下位5%に入っている他、これらの富裕な大学の約80%では、低所得層の学生・家族が負担する年間正味学費が、これらの家庭の世帯当たりの年収の60%以上で、低所得層家庭の学生に対して十分に投資していないことが判明した。

 

同報告書は、これらの大学はより多くの低所得層学生を入学させ、手の届きやすい学費設定をすべきであると提言している。

 

なお、本報告書は、以下よりダウンロード可能。
A Glimpse Inside the Coffers[PDF:2.58MB]

 

The Education Trust:A Glimpse Inside the Coffers:Endowment Spending at Wealthy Colleges and Universities

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政
統計、データ 統計・データ