【ニュース・アメリカ】大学卒業者の学資ローン負債額、卒業から4年後の黒人・白人間の格差は卒業直後の3倍以上

ブルッキングス研究所(Brookings Institution)は2016年10月20日、人種による学資ローン負債額の格差に関する研究報告書「卒業後の学資ローン負債額における黒人と白人との格差は3倍以上(Black-white disparity in student loan debt more than triples after graduation)」を発表した。これによると、学士号取得の時点での大学卒業者の平均学資ローン負債額(学資ローンを利用しなかった者を含む)は、白人学生が1万6,000ドルであるのに対し、黒人学生は2万3,400ドルで、既に7,400ドル上回ることが明らかになった。また、4年後には、この格差が3倍以上の2万5,000ドルとなり、黒人学生は、利息及び大学院学費のためのローンを含めて負債額は約5万3,000ドルで、白人学生の約2倍となることが明らかにされた。それ以外の主要な調査結果は以下の通り。

  • 黒人大学卒業者の約半数は、大学卒業から4年後の負債額が大学卒業直後を上回り、この割合は白人大学卒業者の約2倍。
  • 黒人学資ローン利用者の卒業後4年以内の債務不履行率は7.6%で、白人学資ローン利用者の約3倍。
  • 黒人学資ローン利用者は、白人学資ローン利用者と比較して、ローン残額支払いよりも利息の蓄積が速い傾向。
  • 黒人・白人学生間での学資ローン格差の45%は、大学院進学による学資ローン利用が原因。

BROOKINGS:Black-white disparity in student loan debt more than triples after graduation

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
学生の経済的支援 学生向け奨学金