【ニュース・アメリカ】国立衛生研究所(NIH)、投薬治療可能なゲノム解明(IDG)プログラムの下で総額580万ドルを助成

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)は、医薬品により修正される可能性のある遺伝子に関する研究を通して、人間の健康状態を向上させることを目的とした新規イニシアティブを発表した。同イニシアティブは、NIHコモンファンドから予算が拠出される3年間の試験的プロジェクト「投薬治療可能なゲノム解明(Illuminating the Druggable Genome:IDG)」の一環として実施される。ゲノム情報に基づく予測では、約3,000種類の遺伝子が、医薬品によって活動が修正されるたんぱく質を発現させると考えられているが、食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)により認可された医薬品が標的とするのは、「投薬治療可能なゲノム」の約10%のみという。IDGプログラムは、投薬治療可能な遺伝子のうち、①核受容体、②イオン・チャネル、③プロテイン・キナーゼ、④Gタンパク質共役受容体、の4種類のファミリーに関する研究支援を通して、このギャップを縮小させることを目的としている。NIHは、同プログラムのパイロット事業として、ニューメキシコ大学(University of New Mexico)による「知識管理センター(Knowledge Management Center)」設立を選択しており、同事業は、マウントサイナイ医科大学(Icahn School of Medicine at Mt. Sinai、ニューヨーク州)との連携の上で行われることになる。さらに、以下の研究機関6施設が行う研究事業7件に対しても助成を行うことが決定しており、パイロット事業と研究事業合わせて総額580万ドルを助成することが予定されている。
・ノースカロライナ大学チャペルヒル校(The University of North Carolina at Chapel Hill):事業2件
・マサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital)
・カリフォルニア大学サンフランシスコ校(University of California-San Francisco)
・イェール大学(Yale University、コネチカット州)
・グラッドストーン研究所(J. David Gladstone Institutes、カリフォルニア州)
・ベイラー医科大学(Baylor College of Medicine、テキサス州)

URL1: http://www.nih.gov/news/health/jul2014/niddk-31.htm

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究