【ニュース・アメリカ】国立衛生研究所(NIH)、ジカウィルス感染症による生殖機能・妊娠・胎児の発達に対する影響に関する研究の優先事項を発表

国立衛生研究所は2016年2月5日、ジカ(Zika)ウィルス感染症による生殖機能、妊娠、及び胎児の発達への影響に関する研究における研究優先事項を発表した。

ジカウィルスは現在、南米・カリブ諸島を中心に約30カ国・地域に広まっている。最も優先順位の高い研究課題の1つは、関連性が疑われている小頭症事例の増加におけるジカウィルスの役割である。例えば、ブラジルでは、小頭症の事例数が、2014年には147件であったところ、2015年10月以降で4,000件以上が報告されているが、ジカウィルスに加えて別の要因の可能性も考えられるとしている。また、ジカウィルスは性感染する可能性が報告されており、精液や膣分泌物などといった生殖器からの分泌液内のウィルスの存在と、生殖系を介して感染するか否かを確認する必要がある。これらの研究から得られた証拠は、特に妊婦及び妊娠の可能性のある女性に対するジカウィルス感染防止に役立てられる。さらには、これらの研究は、ジカウィルスが体外受精などといった生殖過程に危険を及ぼすか否かを知る上で役立つ可能性もある。この他、ジカウィルス感染が、男性及び女性の生殖機能に影響し、将来的な妊娠のリスクとなるか否かに関する研究も候補とされている。

 

National Institutes of Health:NIH seeks research applications to study Zika in pregnancy, developing fetus

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 研究