【ニュース・アメリカ】住宅所有率、大学進学者と非進学者との間では35歳以降に大きな格差

ニューヨーク連邦準備銀行(Federal Reserve Bank of New York)は2017年4月3日、大学学位保有状況、学資ローンの利用、及び、住居所有状況を比較した調査報告書「卒業証書から玄関先まで~教育・学資ローン負債・住宅所有~(Diplomas to Doorsteps:Education, Student Debt, and Homeownership)」を発表した。本調査では、1980年~1986年に生まれた個人に関し、26歳までに大学に入学した者を「大学進学者」、27歳~30歳の間に一時期でも学資ローン負債があった者を「学資ローン利用者」、30歳までに住宅ローンを利用した者を「住宅所有者」として、ニューヨーク連邦消費者信用委員会(New York Fed Consumer Credit Panel)及び米国学生情報センター(National Student Clearinghouse)のデータに基づき、「住居を所有する年齢は、大学進学者で学資ローン利用者と利用しなかった者との間で異なるか」、「住居所有状況は、学位の種類及び学歴によって異なるか」、「住居所有状況は、学資ローン負債額及び家庭の背景によって異なるか」、を検証した。主な結果は以下の通り。

  • 大学進学者の住居所有率は、準学士号保有者・学士号以上保有者共に、26歳までに非進学者よりも高くなり、さらに、25歳以降は、学資ローン負債の有無にかかわらず、学士号以上保有者の住宅所有率が準学士号保有者を上回り、年齢とともにその差は拡大。
  • 学位の種類に関わらず、学資ローン利用者の住宅所有率は非利用者を下回る。但し、学士号以上保有者ではその差は年齢を経てもほぼ同じであるが、準学士号保有者では年齢と共に差が拡大。
  • 学資ローンを利用した準学士号保有者の住宅所有率は、25歳までは非進学者とほぼ同じであるが、それ以降は非進学者を上回る。35歳までには、非進学者の住宅所有率は、学資ローンを利用した準学士号保有者を4ポイント下回り、学資ローンを利用しなかった学士号以上保有者を25ポイント下回る。

Federal Reserve Bank of New York:Diplomas to Doorsteps:Education, Student Debt, and Homeownership

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
その他 その他
統計、データ 統計・データ