連邦議会下院科学宇宙技術委員会（House Science, Space, and Technology Committee）は2014年5月28日、2014年度と2015年度の米国科学財団（National Science Foundation：NSF）の予算割当額を定めた「2014年イノベーション研究科学技術フロンティア法案（Frontiers in Innovation, Research, Science, and Technology Act of 2014：H.R.4186）」のマークアップを開催し、同法案を可決した。同委員会委員長のラマー・スミス下院議員（Lamar Smith、テキサス州選出共和党）が発案した同法案は、NSFの社会行動経済科学部の2014年度の予算割当額を22％削減した2億ドルとしており、2015年度の同割当額に関しては1億5,000万ドルとするよう提案している。この他同法案は、NSFが助成する研究は「国民の関心事」に関する研究であることをNSFが認定するよう義務付けている。但し、関係者は、同法案が下院本会議を通過するに必要な投票数が確保できるかどうかは疑問であり、また、万が一、下院を通過し上院に送られた場合、同法案が上院で可決されることはないとの見方を強めている。なお、上院においては、NSF予算額に関する同様の法案は上程されていない。

なお、本法案の概要は、以下の「URL1」から閲覧可能。

URL1: http://beta.congress.gov/bill/113th-congress/house-bill/4186
URL2: http://blogs.nature.com/news/2014/05/nsf-bill-with-dire-implications-for-social-sciences-moves-forward.html