【ニュース・アメリカ】トランプ氏の大統領選挙当選により、各国留学エージェントの大半は米国への留学生減少を予測

次期大統領選挙でドナルド・トランプ氏(Donald Trump)が当選したことを受け、各国の留学生を募集するエージェントの大半は、留学先として米国を選択する学生が減少すると予測している。ブラジルにあるエージェントの代表者は、トランプ氏が大統領就任後に打ち出す最初の政策により、さらに正確に将来の展望を予測することができるようになるが、それまでは不安定とコメントしている。また、交流訪問者ビザ(J-1)や学生ビザ(F-1)によるワーキングホリデーは制限され、留学先が米国からカナダ・アイルランド・オーストラリアなどに大きく移行すると予測している。一方、中国のエージェントは、トランプ氏の当選により、F-1ビザ保有者によるオプショナル・プラクティカル・トレーニング(OPT)期間を利用した米国での合法就労は打ち切られ、H-1B就労ビザの発給数は縮小されると予測している。このエージェントは、中国人学生に対するビザ発給が急激に減少することはないと思われるが、米国での就労ビザに影響が出ることは中国にとって大きな打撃になるとコメントしている。この他、ドイツのエージェントは、ドル暴落で留学費用が低額になったとしても、外国人を歓迎しない発言をトランプ氏が繰り返したことから、学生は米国以外を留学先に選択すると予測している。別のドイツのエージェントによると、ドイツ人学生は留学先選択において政治を考慮して決定するといい、オバマ大統領が当選した8年前には米国留学への関心が非常に高まったとしている。これに対して、ロシアのエージェントは、トランプ氏当選によりロシアに対する制裁が緩和されることに期待するが、その反面、為替相場や石油価格に対する影響が懸念材料であるとコメントした。唯一、トランプ氏の当選を肯定的に受け止めているのはインドのエージェントである。これはトランプ氏が選挙活動中にインドに対して好意的な発言をしていたためで、インド人学生にとって大切なことは留学に費やす投資によって得られる利益であり、大統領選挙の結果は関係ないとコメントしている。

 

The PIE News:Agents double down on US promotion amid Trump uncertainty

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
国際交流 国際化
人材育成 入試・学生募集、学生の多様性