【ニュース・アメリカ】トランプ政権、EPA科学者による研究発表前の内部審査実施とEPAによる助成・契約の一時凍結を指示

トランプ政権下における環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)担当移行チームのコミュニケーション責任者を務めるダグ・エリクセン氏(Doug Ericksen)は2017年1月24日、新政権への移行期間中にEPA所属の科学者が研究結果の発表を希望する場合、個々の事例に応じて、外部と共有する前にEPA内部での審査手続きを経る必要があることを明らかにした。エリクセン氏は、この措置に関し、EPAが発信する情報が新政権を反映するものとするために内容を調べるものと説明している。このような審査は、EPA職員及び他省庁リーダーが、科学研究結果の時期に適った発表を抑圧・改ざん・妨害することを禁じた2012年発表のEPAの科学整合性政策に反するものであるが、エリクセン氏は、同措置が恒久的なものとなるか否かは現時点では不明としている。また、トランプ政権は、2017年1月20日のトランプ大統領就任から数時間以内にEPA調達管理局(Office of Acquisition Management)の職員にEメールを送付し、全ての助成及び契約を一時的に凍結させることを指示した。EPAは、毎年年間40億ドル超を助成及び支援契約の下で拠出しており、助成の主要受給者は、科学者、州・地方政府、大学、米国先住民部族などである。EPA広報官によると、EPA職員と移行チームが助成・契約に関する情報を検証した結果、1月24日現在、州政府及び先住民部族に対する助成は継続して支給されることが決定し、その他のカテゴリーについても27日までに検証を完了させることを目指しているとのことであった。

 

NPR:EPA Scientists’ Work May Face ‘Case By Case’ Review By Trump Team, Official Says

The Washington Post:Trump administration tells EPA to freeze all grants, contracts

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
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