【ニュース・アメリカ】デボス教育長官、オバマ政権下でFSAに提示された学資ローンサービス提供企業との契約手続き改善を目的とした指標を撤回

教育省(Department of Education)のベッツィー・デボス長官(Betsy DeVos)は2017年4月11日、オバマ政権が学資ローンサービス手続契約の改善を目的として発表した指標を撤回することを明らかにした。これらの指標は、前教育長官のジョン・キング氏(John B. King Jr.)及び前教育次官のテッド・ミッチェル氏(Ted Mitchell)から連邦学資援助局(Office of Federal Student Aid:FSA)に提示されたもので、学資ローンサービス提供企業としての契約を締結するにあたり、当該企業の過去のサービス実績を考慮し、契約には消費者を保護する内容を含めることを指示している。デボス長官は、4月11日付でFSA最高執行責任者のジェームズ・ランシー氏(James Runcie)宛に書簡を送付し、これらの指針に提示された手続は、多数の期限や要件を変更するもので、目的の一貫性に欠けるとして撤回を通達した。今回撤回された指針の1つは、2017年7月にキング前長官が発表した、ローン利用者に対して透明性の高い情報を提供することをサービス提供企業に要求する指針が含まれているが、米国学資援助管理者協会(National Association of Student Financial Aid Administrators:NASFAA)会長兼CEOのジャスティン・ドレイガー氏(Justin Draeger)は、NASFAAは同指針が大学の学資援助担当職員からの提案を反映させた内容であったと歓迎していたことを明らかにし、これらのコミットメントを全て放棄することにより、FSAが最高のカスタマーサービスを提供できるとは考えられないとコメントしている。なお、デボス長官によるこれらの指標撤回の通達に先立ち、ローンサービス提供企業・保証企業・取立企業の代表機関である米国高等教育資金委員会(National Council of Higher Education Resources)は、現行の連邦直接ローンプログラムサービス契約の内容は、サービス提供企業にとって不利な内容であると主張した書簡を、4月4日付で主要な連邦議会上下院議員宛に送付している。

 

2017年4月12日

 

Inside Higher ED:U.S. Alters Rules for Picking Student Loan Servicers(デボス長官からランシー氏宛に送付された書簡[letter]PDFあり)

地域 北米
アメリカ
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