【ニュース・ドイツ】研究者がエルゼビア社の編集者を辞任

ドイツ学術機関連盟とエルゼビア社(Elsevier)による交渉の中で、エルゼビア社の編集者や、同社の編集委員会や諮問委員会の役員を辞任する研究者が現れ始めた。それは、研究者たちの、エルゼビア社に対する抗議という意味が込められている。というのは、電子ジャーナルのアクセスに関するエルゼビア社との全国規模でのライセンス契約が不調に終わっているからである。

 

ドイツ学術機関連盟の代表として交渉を行っているドイツ大学長会議(Hochschulrektorenkonferenz:HRK)のヒップラー(Horst Hippler)会長は、数週間のうちに、上記の研究者と同様に、エルゼビア社の編集者を辞任する意向である他の研究者の名前が公表されると伝えた。
名前が明らかになる編集者の中には、ユーリッヒ(Jülich)研究センターのマークヴァート(Wolfgang Marquardt)会長及び、マックス・プランク情報学研究所(Max-Planck-Institut)のメルホルン(Kurt Mehlhorn)所長が含まれている。

 

【背景】
一年以上前から、ドイツ学術機関連盟はDEALプロジェクトを立ち上げ、エルゼビア社、ワイリー社(Wiley)、シュプリンガー・ネイチャー社(Springer Nature)と、電子ジャーナルの出版物に関する全国規模でのライセンス契約に関して交渉を続けている。将来的には、オープンアクセスでの論文出版を予定しており、誰もが自由に無料で寄稿論文を読むことが可能となる。ただし、出版の際には、一回きりだが、費用が生じる。エルゼビア社はこれまでの交渉において、DEALプロジェクトの内容に沿う提案をしてこなかったため、交渉は当分の間中断されることになった。今までに、200の大学や専門大学、研究機関がエルゼビア社の雑誌購読契約を解約した。

 

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2017年10月12日

 

HRK:Wissenschaftler legen Herausgeberschaft von Elsevier-Zeitschriften nieder

地域 中東欧・ロシア
ドイツ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
社会との交流、産学官連携 社会貢献