【ニュース・イギリス】高等教育における社会流動性の改善に関する勧告

2016年10月10日、英国大学協会(UUK: Universities UK)は英国高等教育において社会流動性を改善するための勧告を発表した。

 

このリポートは、大学等教育機関、雇用者、教育慈善団体で構成された諮問グループが、恵まれない環境にいる学生や黒人、少数民族や障がいのある学生が教育や就職においてよりよい成果を出せるようにするための改善策をまとめたものである。

 

○勧告の概要

  • 大学における社会流動性の改善のための取組と成果を共有するためのオンラインの開発。
  • 大学への入学申請から就職まで学生の各ライフサイクルにおいて、民族、社会経済的な身分、障がい等に関する状況を調査し、格差がどこで生じているか、どのように改善するのか検討する。
  • 発信元を明確にした援助の申し出や、グッド・プラクティスの共有などの文字情報を活用する。
  • 高等教育以前の教育達成を支援するため、大学、学校、カレッジ、教育慈善団体の従事者によるネットワークを設立。
  • 雇用者フォーラムを設立し、大学と雇用者間の緊密な協力により、社会流動性の改善や過小評価されているグループの雇用見通しの改善に資する。

Universities UK:New report outlines recommendations to improve social mobility in higher education

 

【関係機関の反応】

 

・公正機会局(OFFA:Office For Fair Access)
同局理事長で諮問グループのメンバーでもあるLes Ebdon教授は“この重要なリポートを歓迎する。英国大学協会が高等教育の公平な機会促進に向け、継続的に努力されていることを嬉しく思う。社会流動性をより拡げていくにはチームとしての協力が必要で、大学、カレッジ、学校、雇用者、政府、慈善団体等はすべて重要な役割を持っている。今回、真に変化をもたらしうる勧告がなされている。関係者と協力し、才能あるすべての人が高等教育を受ける機会を得られるようにしていく。”と述べた。

 

OFFA:OFFA comment on Social Mobility Advisory Group report

地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 教育
人材育成 学生の就職、学生の多様性