【ニュース・アメリカ・メキシコ】米国とメキシコの公共教育機関の間でのパートナーシップ、大学間での協力強化が必要

米国教育審議会(American Council on Education:ACE)は、米国とメキシコの高等教育機関の間で締結されているパートナーシップに関する報告書「米国・メキシコ間の高等教育契約~現在の活動、将来の方向性~(U.S.-Mexico Higher Education Engagement:Current Activities, Future Directions)」を発表した。

 

本報告書は、両国の大学は、教員が主導する契約支援を強化し、国境を越えた協力の長期持続可能性を確保するために、安全性・アクセス・相互関係などの問題への対応に協力して取り組むべきであると強く主張し、特に、両国間の政治環境が急速に変化する中で、両国の高等教育機関の間での関係にとっても非常に重要な時期であることを強調している。
また、同報告書は、持続可能なパートナーシップの構築と、既存の活動の持続可能性強化を支持しており、相互関係が持続可能性において重要な要素となるとしているが、特に学生の流れにおいて、必ずしも全てのパートナーシップが双方向で進められている訳ではないことも指摘している。具体的には、米国人学生がメキシコの大学で学ぶ理由は、短期留学もしくはサービス活動プログラムが主流で、米国人学生をメキシコの大学もしくは米国大学メキシコ校に一方通行で送るプログラムが92件あるのに対し、メキシコ人学生の大半は、米国大学での学位取得を目指しており、2014~15学年度に学位・修了証取得課程に在籍したメキシコ人学生は1万7,052人であったことが明らかにされている。更には、2013年には米国とメキシコの高等教育機関の間で締結されていたパートナーシップ数は800件以上であったのに対し、2016年に継続されていたものは4分の1のみで、持続可能性が大きな懸念事項として挙げられているが、これはパートナーシップが教員主導で進められ、大学間での協力が不十分であったことが原因と分析されている。それ以外の主な結果は以下の通り。

  • メキシコの大学とのパートナーシップに特に力を入れる米国大学は、アリゾナ州立大学(Arizona State University)及びカリフォルニア大学システム(University of California system)を含む5校で、いずれも両国の国境に所在する州の大規模公立大学。
  • 米国大学で学ぶメキシコ人学生の55%は6州の大都市圏10カ所の大学に在籍し、テキサス州ヒューストン・エルパソ・サンアントニオの3都市圏の大学に在籍する学生が最多。
  • 国際学術パートナーシッププログラム(International Academic Partnerships Program)を提供する国際教育研究所(Institute of International Education:IIE)のような非学術団体の中にも重要な役割を果たす機関が存在。

2017年4月28日

 

The PIE News:US-Mexico HE relationships at a ‘critical juncture’, says ACE(報告書PDFあり)

地域 北米、中南米
アメリカ、その他の国・地域
取組レベル 政府レベルでの取組、大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
国際交流 国際化、学生交流