【ニュース・アメリカ】米国大学学長、半世紀前と比較するとより多様且つ広範な問題に対応する能力が必要

アスペン研究所(Aspen Institute)は2017年5月15日、米国大学35校の学長と協力して作成した、大学学長が直面する問題の詳細と、次世代のリーダーに必要とされる資質をまとめた報告書「再生と前進~急速な変化の時期における高等教育リーダーシップの強化~(RENEWAL AND PROGRESS:Strengthening Higher Education Leadership in a Time of Rapid Change)」を発表した。

 

本研究に協力した学長35人は、遠隔地・郊外・都市圏などと立地条件が様々な、コミュニティカレッジ、教養大学、地方大学、及び、研究大学に所属しており、個別及びグループで18カ月間に亘る面談が行われた。
本報告書によると、懸念事項の1つとして学長及び上級管理職者の交代頻度が高くなっていることが挙げられており、米国教育審議会(American Council on Education:ACE)の調査でも、過去20年間で学長就任時の平均年齢が52歳から61歳に引き上げられていることが明らかとなっている。また、大学は、専門性開発を改善し、新任だけでなく経験ある学長も対象とした学習機会を提供すべきと提言している他、大学理事会が学長に対して更なる支援を提供できるようにし、多様な学長候補者の特定と確保を可能とすることを提案している。

 

アスペン研究所エグゼクティブディレクターのジョシュ・ワイナー(Josh Wyner)氏は、大学は学生の成功への支援及び米国経済の向上に寄与すべきとする圧力に直面しているものの、大学リーダーの改善に対しては十分な注意が払われていないと指摘しており、同研究所では、コミュニティカレッジ学長に指名された人々及び指名されることが予測される人々を対象とした、学長就任準備のための「学長フェローシッププログラム(presidential fellowship program)」を提供している。この他、リッチモンド大学(University of Richmond、バージニア州)学長のロナルド・クラッチャー(Ronald Crutcher)氏は、今日の大学学長の任務は大企業のCEOよりも複雑で、例えば1960年代後半は学長も教育者・研究者・学者という要素が強かったが、現在はアルコール乱用、性的暴行、精神疾患などといった、より広範の問題に対処する必要があるとコメントしている。

 

Inside Higher ED:The Future of the College Presidency(報告書PDFあり)

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
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