【ニュース・アメリカ】大学の手の届きやすさ、流動性制約と長期的な財務的利益の両方が関連

国内政策に重点を置くシンクタンクのマンハッタン研究所(Manhattan Institute)は2017年4月12日、同研究所シニアフェローのベス・エイカース氏(Beth Akers)、ニューアメリカ(New America)教育政策プログラムアナリストのキム・ダンシー氏(Kim Dancy)、及び、アメリカン・エンタープライズ研究所(American Enterprise Institute:AEI)のジェイソン・デライル氏(Jason Delisle)が共同で執筆した報告書「手の届きやすさに関する難問~今日の高等教育の価値・価格・選択~(The Affordability Conundrum:Value, Price, and Choice in Higher Education Today)」を発表した。本報告書は、「大学は誰にとって手が届くものなのか?」という疑問とその理由を検証し、大学の種類によってどのように手の届きやすさに違いがあるかを調査したものである。エイカース氏らは、米国高等教育学資援助研究(National Postsecondary Student Aid Study:NPSAS)からのデータを使用し、誰がどのような手段で学費を支払っているかを収入レベル、人種、大学の競争率及びセクターで分析した他、大学の手の届きやすさに関するベンチマーク「10のルール(Rule of 10)」と学生の経験とを比較した。その結果、「Rule of 10」のような価格に基づく手の届きやすさに関するベンチマークは、高等教育においてあらかじめ必要なコストを評価する上では役立つが、価値に関する疑問に答える上では情報が不十分で、大学教育が手の届くものか、特定の学位を特定の価格をかけて取得する意味があるか、などといった疑問に対する答えを提供することはできないことが明らかにされた。社会の可動性のためのシステムとしての高等教育の機能に関しては、手の届きやすさを評価するためには価値に基づく枠組みが必要で、手の届きやすさは、流動性制約と、安定した雇用及び高収入によって得られる長期的な財務的利益の両方が関連するものであるとしている。

 

Manhattan Institute:The Affordability Conundrum:Value, Price, and Choice in Higher Education Today (報告書PDFあり)

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
学生の経済的支援 学費